杉澤泰彦 

2021年2月を振り返って

まだ肌寒い日もありますが、次第に春めいた風が吹くようになってきました。3月は旅立ちの月。高校を皮切りに中学校、小学校で卒業式が執り行われます。卒業生はそれぞれの思いをいだき新しい世界に向かいます。

先日、桜の花が45つ咲いているのを見かけました。「もう春だなあ」、、。昨年の3月は長崎県で初めて新型コロナウイルス感染者が確認され、対策に追われる日々が続きました。日ごとに変わる厳しい状況の中でまわりの景色の変化に気づく余裕もありませんでした。

この1年間コロナ禍で新たな発見と見失ってしまったことがあります。家にとどまる時間が増え家族や身近な人との対話の時間が十分持てるようになったこと、その一方で地域や社会との距離感が知らず知らずのうちに生まれ、人とのかかわりが薄れてしまったこと。ちょっと大げさに言えばギスギスした社会になりつつあること。自分に直接関係が深いものしか見えなくなっているのでは?ということです。

10年以上経ちますが、長門市仙崎で購入した壁掛け板に書かれた、金子みすずさんの「星とたんぽぽ」の詩が目に入りました。「青いお空の底ふかく、海の小石のそのように、夜がくるまで沈んでる、昼のお星は目にみえぬ、見えぬけれどもあるんだよ、見えぬけれどもあるんだよ。」

3波の猛威は収まりつつあるようですが、まだまだ予断は許されません。引き続き感染予防には十分気を付けていただき健康維持にも留意してください。心にゆとりを持ちながら、、、

西海市のみなさまと共に、より良い暮らしを考える。

トピックス

「大崎高校選抜出場決まる!」

高校野球選抜大会に、長崎県立大崎高等学校野球部が選出されました。

市民の足、スマイルワゴンが運行されました

2019年4月スマイルワゴン出発式

アメリカ独立記念セレモニーに出席しました

2019年7月アメリカ独立記念セレモニーに出席しました。

グリーンスローモビリティの試験運行

江島でグリーンスローモビリティの試験運行を行いました。

活動

市内建設工事進捗、計画地の視察を実施しました。

〜2020年

取り組み

スマイルワゴン

2019年4月から買い物、通院など外出支援としてスマイルワゴンを運行しています。知名度も上がり、現在まで13, 000人の方々に利用されています。今年はコロナ禍で外出が敬遠され、前半はかなり利用者数が落ち込みましたが、現在、少ずつ回復しています。
 既存の公共交通機関との共存も図りながら市民の皆さんのニーズに応えられる仕組みを作っていきたいと思います。
 この取り組みは全国自治体報にも紹介されました。

高速通信網、
光回線の整備

若者の定住促進、起業の環境整備、市民の文化的生活の向上を図るため、2018年度から光回線の整備を進めています。
 現在、西彼町南部、西海町、平島、江島地区が開通。2021年4月には西彼町北部、大島町、崎戸町が開通。最終年度に松島を含む大瀬戸町が整備されます。

ふるさと納税の実績増と西海市産品のブランド力強化

まず、西海市の物産品の販売力、ブランド力の弱さがふるさと納税の伸びない大きな要因だと判断しました。早速、組織改革を行い、商工観光物産、農林水産を一つにまとめ、新たにブランド振興部を立ち上げました。西海市ブランドを「ぎゅぎゅっと西海」と名付けて積極的に展開。福岡、関西、関東で知名度も上がっています。
 ふるさと納税の返礼品も当初の106品目から現在750品目まで開拓·拡充 ふるさと納税額もこの4年間で約7倍に達しています。 ※令和2年度については11月末に昨年度実績2億6000万円を上回っており年度末には5億円に迫るいきおいです。

さいかいほっと券プレミアム100などを実施

コロナ禍で3月、4月から地元経済も大きな影響を受けました。生産者、地元事業者を支えるため、市民の皆さんの力をお借りして消費拡大を図っています。
 「西海ふるさと便」は市外の親戚、知人などに西海市産品を送る場合、送料を市が負担。多くの市民に利用していただき成果を得ています。現在12, 000件以上の実績となっています。今、ミカンの最盛期です。これから牡蝋のシーズンも迎えます。多くのご利用をお願いします。
 「ほっと券プレミアム100」は年末年始にかけて市民の皆さまの市内消費拡大を目的として100%のプレミアムを付け、販売しました。現在、好調の滑り出しです。
 このほかにも全業種を対象に前年同月比20%以上の売り上げ減になった事業者への緊急応援給付金制度 (20万円) も創設し、コロナ禍で売り上げ減の事業者支援を行っています。
 地域経済を支える原動力は市民の皆さまの市内での消費活動です。よろしくお願いします。

定住環境の整備

子育て世代の定住を図るため、西海町丹納、大島町徳万に若者向けの市営住宅を建設中です。
 また、宅地を西彼町パール団地に15区画、大瀬戸町緑が丘団地に23区画を造成しており、間もなく分譲を開始します。
 定住環境ついて住居をはじめ教育、医療、福祉分野についてもさらに充実を図ります。

子育て支援

2020年度から出生した子どもに10万円の祝金を支給しています。
 今年度に限っては国のコロナ対策国民一人当たり10万円の特別給付金に沿った市の単独事業も加算して20万円となります。
 この他3歳以上の保育園、認定こども園児等の副食費無償化や医療費助成制度を18歳まで引き上げるなど県下でも最高レベルの環境を目指しています。

地場産業の育成

「地元でやれる仕事は地元でやる」を基本に市内業者落札件数を増やすよう入札制度を改正しました。その結果この4年間で市内落札件数は9.1ボイント上がり74.5%になり、市内に従業員10名以上有する準市内業者を含めると87%の市内落札率となっています。
 災害時の緊急補修工事など建設·土木業·管工事事業者の安定と協力は市民の安全·安心の確保には必要不可欠です。さらに地場産業育成に取り組みます。※市内に10名以上の従業員を有する営業所を持つ事業所まで含むと87%が市内で受注されています。

災害復旧には地元事業者の協力が必要です。

農林水産業

 遊休農地解消、農地の集約が基盤整備によって進められています。現在、西海町丸田地区は完成し、機械化された生産性の高い農業が進められています。農林水産大臣賞も受賞し、全国から注目を浴びています。
 その他、西彼町白崎地区、小迎地区で園場整備が行われていますが、計画されている面高地区などを合わせると約200へクタールの規模となります。また、新規就農者を呼び込むために最高水準の支援事業を立ち上げました。現在、西彼町白似田地区においてイチゴのハウス事業に長崎西彼JAと協力し取り組んでいます。 さらに新規作物オリーブ、アボカドなどの栽培にも市民を巻き込んだ取り組みを行っています。
 水産業においても市内4漁協それぞれの特色に沿った支援を行い、大村湾、五島灘の豊富な資源を活かした水産振興を図ります。 ※国産のアボカドは味もよく高値で取引されます。西海市の名産を目指します。  

丸田地区の基盤整備

白崎地区みかん園の整備

市内医療の充実

2018年から医療検討委員会を立ち上げ、西海市の医療について活発な議論を進めてまいりました。委員会の中間報告、答申等を受けて、ICT技術を使い、離島診療所と中核病院等をオンラインでつなぐシステムを導入しました。
 新規に市内で医院を開業、承継される方に対して支援制度を創設しました。開業については最高5000万円、承継については3000万円の補助、小児科、産婦人科についてはさらに1000万円を上乗せします。
 しかしながら西海市の医療問題の根本的な問題は市内に教急医療に対応できる2次医療機関がないことと、長崎県の医療圏の枠組みが西海市の実態に沿わないということにあります。
 今後も中長期視点でねばり強く要望し、長崎医療圏の枠組み是正についても県に強く要望してまいります。
 その他3歳以上の保育園、認定こども園児等の副食費無償化や医療費助成制度を18歳まで引き上げるなど県下でも最高レベルの環境を目指しています。

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その他の取組みと事項

☆老朽化した消防詰所·格納庫改築について、これまで年に1か所だったのを年に3か所に増やし防火の拠点整備にスピード感をもって対応しています。

☆島の暮らし支援については昨年12月から島の診療所と佐世保の総合病院などとオンライン診療を開始しました。島外での診療情報が島の診療所で診られるようになりました。また島内の高齢者の足として江島をモデル地区に指定して公共交通の実践を始めます。

☆青少年スポーツ振興基金5億円を積み立てて、大崎高校野球部のグランド、寮、食堂の整備や西彼農高のウエイトリフディング部の器具の整備などに使っています。

☆大瀬戸地区の賑わいに資するようにビジネスホテルを誘致しました。来年春の完成予定です。この他にも林業の本格的な取り組みを始めたことや洋上風力発電、脱炭素社会に向けた取り組みなど現在進行形です。これからも西海市の特色を生かしたまちづくりを目指してまいります。

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